撮影:菊池苔鳳
龍門石窟(りゅうもんせっくつ)は、中国・河南省洛陽市の南方13km、伊河の両岸にある石窟寺院で、ユネスコの世界遺産(文化遺産)に登録されている。
特徴は、その硬さ、すなわち雲岡石窟の粗い砂岩質と比較して、緻密な橄欖岩質であることである。
龍門石窟は、北魏のあとも唐の高宗や則天武后の時代にも開削されて大規模になったが、書として注目されるのは、北魏時代のものがほとんどである。
そのうち最も優れたものを「龍門二十品」と称する。なお、比丘尼慈香造像記以外の19件は、最も早く開削された古陽洞の中の壁面にある。
いずれも刀意の鋭い骨法強固のスケールの大きな文字であり、同年代の肉筆文字と比べると、石を刻ることでこそ表出した線質であることが明らかで、異彩を放っている。
曹全碑(そうぜんひ)の正式名は『郃陽令曹全碑(こうようれいそうぜんひ)』という。明時代に郃陽県の旧城からほぼ完全な状態で出土した。現在は西安碑林にある。
碑は曹全の治績を記した頌徳碑である。曹全は敦煌の人で、黄巾の乱を収拾した功績により建碑された。数多い漢碑の代表的名品であり、完成された八分の技法を示すものである。他の碑と比較して女性的とする評が多い。